税金について

不動産を購入または保有した場合、いくつかの税金を知っておくことがポイントです。

印紙税

売買契約書・金銭消費賃貸契約書・請負契約書等に課税される税金です。印紙税は契約書1通ごとに必要です。売買だけでなくローンで複数の金融機関から借りた場合でも、各々に課税します。

契約書の記載金額 売買 ローン
1,000万円を超え 5,000万円以下 10,000円 20,000円
5,000万円を超え 1億以下 30,000円 60,000円

固定資産税

毎年1月1日現在の土地家屋償却資産台帳の各台帳に登記または登記されている所有者に対し、登録価格に課税されます。
住宅用地や新築住宅に対して軽減措置があります。
税額=固定資産課税標準額×1.4%(標準税率)

  • 軽減措置
    土地部分/1月1日現在で建物が建っている土地であること。
    • 小規模住宅用地(200㎡以内)/課税台帳の1/6に軽減
    • 一般住宅用地(200㎡超の部分)/課税台帳の1/3に軽減
    建物部分/居住用の床面積が全体の1/2以上であり、50㎡以上280㎡以下の新築住宅
    • マンション/3階以上の耐火物住宅は5年間の1/2に減額
    • 戸建住宅等/新築後3年間は1/2に減額(平成30年3月31日までの適応)
  • 支払時期は、一括払いか年4回払い(5・7・9・12月)にすることが出来ます。
  • 税計算=固定資産税課税標準額×軽減措置×1.4%

都市計画税

都市計画区域内の市街化区域または市町村条例による市街化調整区域内の土地家屋を所有した人に課税されます。
土地については負担調整されています。

  • 軽減措置(土地部分)
    • 小規模住宅用地(200㎡以内)/課税台帳の1/3に軽減
    • 一般住宅用地(200㎡超の部分)/課税台帳の2/3に軽減
  • 支払時期は、固定資産税と同時期です。
  • 税計算=固定資産剤課税標準額×軽減措置×0.3%

不動産取得税

新しく不動産を取得(土地・建物の購入、建築、改築、贈与など)したときに課税対象になります。

  • 税額の軽減適用用件
    建物部分/床面積と共用部分の按分面積を加えた面積が50㎡以上240㎡以下(実測面積)
    土地部分/上記の住宅が建っている土地で下記のいずれかに該当する。
    • 取得して3年以内に住宅を新築したとき
    • 借地に住宅を新築し、その土地を1年以内に取得したとき
    • 未入居の土地付住宅を取得したとき
  • 税計算(新築住宅の場合)(平成30年3月31日)
    • 建物課税評価額-控除額1,200万円×3%
    • 土地:土地課税評価額×1/2×3%(-控除額(下記の㋐か㋑の多い金額))
      ㋐45,000円
      ㋑土地課税評価額×1/2/土地面積×〔住宅の床面積×2(200㎡が限度)〕×3%
      どちらか多い額。

住宅取得控除

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)
新住宅ローン控除は、住宅の新築・購入・増改築をした者等に、毎年の年末時点のローン残高に一定割合を所得税から最長で10年間の控除を受けるしくみです。

  • 住宅ローン控除の適用期限は、令和3年12月31日までに取得して、居住の用に供した場合、最長で10年間適用となります。
  • 対象となるもの(新築の場合)
    • 自己の居住用であること
    • 自己の居住用住宅部分の床面積が総床面積の1/2以上
    • 家屋の総床面積が50㎡以上あること
    • 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
      ※給与所得のみの方は、年収が3,336万円以下の場合です。
    • 入居した年前後の2年ずつの5年の間について、住居用財産の3,000万円特別控除や、買い換え等の課税の特例などを受けていないこと
    • 民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構などから10年以上の割賦償還による融資を受けていること
    • 住宅取得後6ヵ月以内に入居し、その年の12月31日まで引き続き居住していること
  • 控除額計算(平成31年に入居した場合の例)
    控除対象の年末残高限度額:4,000万円
    • 借入年末残高×1%(10年間)=控除額(100円未満切捨て)
  • 個人住民税の住宅ローン控除
    前年分の所得税において控除しきれなかった金額がある場合は、翌年度の個人住民税で控除されます。
    • 控除額の算出方法
      個人住民税の住宅ローン控除額(A)=所得税における住宅ローン控除可能額-住宅ローン控除適用前の前年の所得税額
    ※上記の算出された控除額(A)が「前年分の所得額の課税総所得金額等の7%(136,500円を限度)(B)」を超えた場合は控除額は(B)の金額となります。
注意
※勘違いしやすいのが、あくまでも所得税の控除額であって、控除金額が還付されるものではありません。ご注意下さい。

譲渡所得

マイホームを売却した時の所得は譲渡所得となり、他の所得と分離して所得税・住民税が課税されます。(分離課税)また、期間によって短期譲渡または長期譲渡になり、課税方法も異なります。

  • 特別控除額/自宅を売却し利益がでた場合3,000万円の特別控除が受けられます。
  • 短期及び長期の区分は譲渡した年の1月1日における所有期間
    • 短期譲渡/所有期間が5年以下
    • 長期譲渡1/所有期間が5年超
    • 長期譲渡2/優良住宅地の造成等のための土地を譲渡
  • 税率
    • 短期譲渡/39%(住民税9%)
    • 長期譲渡/15%(住民税5%)
  • 税計算方法(a→b→cと計算します)
    • 譲渡所得金額=譲渡収入金額(売却金額)-(所得金額+譲渡費用)
    • 課税譲渡所得金額=譲渡所得金額-特別控除額
    • 課税譲渡所得金額×税率(所得税・住民税)

確定申告について

住宅ローン控除を受けるには管轄の税務署に申告が必要です。

  • 売買契約書(購入時)
  • 住民票の写し(各市町村役場)
  • 住宅資金にかかる借入金の残高証明書(金融機関など)
  • 家屋の登録事項証明書(法務局)
  • 印鑑・金融機関の口座の確認が出来る書類
  • 源泉徴収票(給与収入の方)原本
注意
2年目以降について
※給与収入のみの方/会社の年末調整でも控除が受けられます。
※給与収入のみ以外の方/毎年確定申告する時に一緒に申告を行って下さい。

税務署からのお尋ねについて

住宅を購入すると、税務署から購入資金について過去の収入に見合った住宅の取得かどうかや不自然な部分がないか「資産の購入価格などについてのお尋ね」といった書類が購入してから数ヵ月後に送られてきます。

  • 購入の時期(売買契約の年月日)
  • 購入価格の項目(販売価格など)
  • 支払い代金のうち、預貯金などの明細(過去の所得から不自然さがないか)
  • 贈与の項目(親からなどの資金贈与がないか)
  • 共有者の持分割合の項目(支払代金などに対して妥当であるか)
  • 取得に対して支出項目(販売価格以外にかかった費用)

※掲載されている内容は平成31年時点での情報です。金額、税率、税計算等の変更がある場合がございますので予めご了承ください。詳しくは最寄りの税務署へお尋ねください。

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